【子供の感性に…完敗】
<2005年9月26日 団長日記より>
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昨日は小学2年生の娘の小学校運動会。

長い一日をおえた運動会終了間際のこと。


ビデオ撮影やら父兄参加競技やら、膝痛持ちのおれには、一日グラウンドにいて結構疲れてしまったので、早く家に帰って少し休みたい。

そう考えた閉会式直前、児童座席のところへ行き、一番後ろに座っていた小学2年生の娘の肩を叩いて「父ちゃん、先に帰って家で待ってるで~」と伝えてみた。

 

おそらく「なんで~?一緒に帰ってぇ~や~」と娘からの反応を予想していたら、娘よりも先に、となりの男の子がすぐに反応。

少年、間髪入れず…ボソっとドスの聞いた声でつぶやいた。

 

「もう少しくらい…待ったりぃや…。」

 

不意を衝かれたおれは、少しうろたえながら…
「へ?…あぁ、せやねんけど、ちょっと、おっちゃん…先に帰りたいねんね…」

 

すると少年…この子が大人なら、宴会3次会に誘う「こういう時だけ隙を見せない酔っ払い」のような表現で、おれの心をえぐってくる。

 

「あ”?…先に家に帰るぅ?…おっちゃん…家でなんぞ用事でもあるん?」

 

…うぐ…流し目での呟き…。
ふげっ!この子、ホンマに8歳やろか…。
しかも、すでにちょっと体もポッチャリ系。
今度人間ドック行く時、誘いたくなる風貌やし…。

 

それより…斜に構えておれを舐めまわすように見る眼差しが…もう、イってもてる…。
イってもうてるけど…目の輝きは澄んでいる…。
なんや?このギャップは…。

 

…はい…うろたえましたよ。
一瞬ね。
せやけど、大人がここで負けるわけにいかない。

「いや、家で特に何も用事ないけど…おっちゃんな、膝悪くてちょっとツライねん…。家で少しカラダ休めたいかな~と思ってな…。」

 

…すると、トドメの一撃。
静かにおれに語り続けるポッチャリ戦士。

 

「なんでやねんな…。この子も頑張ったんやから、おっちゃんも、もうちょっと我慢して待ったりぃ~や…。」


…はい、分かりました。
負けました。完敗です。
あなたは優しい男の子です。乾杯です。

せやけど、今度会うときは、言葉遣いは教えたるから、覚悟しとけよ…。


とりあえず校長先生…、
あなたの学校は、エエ子が育ってますわ…。
せやけど、早く閉会式を終わらせてください…。
もうちょっと我慢して待つことにしますにしますからぁ…壇上でのお話…もっと短くして…。
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